この記事では、二級ボイラー技士の難易度、参考書、勉強方法、使用テキストについて書きますね。以下の方に参考になるかもしれません。なお、二級ボイラー技士は真面目に学習すれば初心者の方でも短期での合格は可能です。
- 二級ボイラー技士の資格に興味のある方
- 二級ボイラー技士の難易度は?
- 学習の方法やテキストは?

ボイラー技士はまだ需要があるにゃ~

二級はボイラー試験の入り口にゃ。

最近のボイラーは小型化しているみたいね。
設備系の勉強に興味を覚えて、第二種電気工事士を無事に取得しましたが、どうやら他にも代表的な設備系の資格として、「ボイラー技士」というものがあることを知りました。
最近では、地域熱源供給会社による熱源の一括供給や、より小型化されている(もっと小型の、小型ボイラー、小規模ボイラー)等の事情により、2級ボイラー技士が必要とされている設備は減少傾向にはあるようです。
ただ、現在でも大きめの施設等では、それなりに稼働しているものですし、ビル管理4点セット資格(電気工事士、ボイラー、冷凍機械、危険物乙4)の一つですので、私としてはぜひ受験してみたいものでした。
それに、設備系の資格は複数持っていた方が、求職の時にも有利なようですし、企業側の立場に立てば、広くできる資格や経験を持った人の方が良いですよね。
なお、私はボイラーの知識は全くない状態で学習を開始しましたので、初学者の方にも参考になるのではないかと思います。
二級ボイラー技士試験の概要
二級ボイラー技士について
まず、2級ボイラー技士については、以下の通りです。小型ボイラーというのもあるようでしたが、せっかくですから2級からスタートしました。
ボイラー(小規模・小型ボイラーを除く。)は、ボイラー技士の免許を受けた者でなければ、取り扱うことができません。
また、伝熱面積の合計が25㎡未満のボイラーを取り扱う作業については、特級、一級又は二級ボイラー技士免許を受けた者のうちからボイラー取扱作業主任者を選任することが必要です。
二級ボイラー技士はごく一般に設置されている製造設備あるいは暖冷房、給湯用のエネルギー源としてのボイラーを取り扱う重要な役割を担います。
出典:安全衛生技術試験協会HPより引用
https://www.exam.or.jp/exmn/H_shokai112.htm
二級ボイラー技士試験の受験日・場所
受験日:平成30年11月
受験地:関東安全衛生技術センター(千葉県市原市)※関東の方の場合。
二級ボイラー技士試験の合格点について
2級ボイラー技士試験は、以下の内容から出題されます。
・ボイラーの構造に関する知識:10問
・ボイラーの取扱いに関する知識:10問
・燃料及び燃焼に関する知識:10問
・関係法令:10問
なお、合格の条件は以下の通りです。最低点はプレッシャーにはなりますが、相対評価ではないので、真面目にやれば合格できるでしょう!
①総得点が、満点中60%以上の得点率
②各科目が、満点中40%以上の得点率
全40問で6割(24問正解)取れれば合格ですが、各科目4割という足切りラインが設定されています。ある1科目で10問中3問以下しか正解できなければ、他の3科目で満点を取っても不合格となるので、まんべんなく学習する必要はあります。
なお、試験本番は、13:30~16:30までの、3時間となっています。
ですが、まじめに学習された方であれば、実際には1時間程度で解答は完了すると思います。
二級ボイラー技士試験の合格率・難易度
最近の2級ボイラー技士試験の過去の合格率は、以下の通りです。1級、2級ともに50%以上の合格率で、2人に1人は合格しているようですね。
受験者数も、2019年は、1級が4,932人、2級が25,192人となっていますが、受験者は毎年減少傾向にあります。
<1級ボイラー技士 受験者数、合格率>
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2015年 | 6,094 | 3,535 | 58.0% |
2016年 | 5,911 | 3,588 | 60.7% |
2017年 | 5,714 | 3,395 | 59.4% |
2018年 | 5,071 | 2,952 | 58.2% |
2019年 | 4,932 | 2,588 | 52.5% |
出典:安全衛生技術試験協会HP
https://www.exam.or.jp/exmn/H_gokakuritsu.htm
<2級ボイラー技士 受験者数、合格率>
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2015年 | 28,060 | 16,948 | 60.4% |
2016年 | 27,211 | 15,919 | 58.5% |
2017年 | 27,393 | 15,609 | 57% |
2018年 | 25,601 | 14,297 | 55.8% |
2019年 | 25,192 | 12,803 | 50.8% |
出典:安全衛生技術試験協会HP
https://www.exam.or.jp/exmn/H_gokakuritsu.htm
国家資格としては、結構合格率が高いです。勉強する人には合格させてくれる試験なのだと思います。また、私見ですが、難易度は以下の感じです。
①単体としての難易度評価
経験や特殊な専門知識が必要なわけでもなく、高校で文系の方もまったく問題ありません。解答も選択式なので、手がかりがあれば正解できます。
なので、やれば合格できます。しかし勉強しなければ確実に不合格になります。お湯や蒸気を発生させる仕組だから、常識でも合格できるでしょ!と考えていると、落ちます(笑)。
②相対的な難易度
これも、私見と偏見があるかもしれませんが、他の資格と相対的に見た難易度です。(電気工事士は、学科試験のみの難易度で考慮しています。)
第二種電気工事士 > 危険物乙4 ≒ 2級ボイラー
電気工事士の試験は、初学者は基礎知識の習得に結構時間がかかります。文系の方が独学だけだと、電気工事士試験は挫折する可能性が大きいと思います。
その点、危険物乙4やボイラー試験は基礎知識の習得のための学習時間が少なくて済む印象を受けましたし、独学で合格は全然可能です。
私見ですが、危険物試験の方が覚える事が多いというか、単純に覚えるしかない問題が多かった気がするので、危険物試験のほうがやや面倒かな、、という感じはします。私は単純暗記が苦手なので(笑)。
二級ボイラー技士の受験資格
特にありません。誰でも受験できます。
2級ボイラー技士受験資格(安全衛生技術試験協会HP)を見る。
なお、2級ボイラー試験の合格者は、実技講習(20時間)を受講すれば、免許の申請、取得ができます。また、実技講習は筆記試験に合格していなくても受講は可能です。
一般社団法人日本ボイラ協会のHPを見る。
なお、私は試験合格後に実技講習を受講しましたが、試験そのものの対策についてはほとんど触れていなかったと思います。
ただ、機械の仕組みや、実際のボイラーを見たり、触れたりできるので事前に受講するのも良いかとは思います。
ちなみに、私が受講したときは、ご高齢の特級ボイラー技士の方でしたが、勉強の時によく理由がわからなかった、「コック」の向きについて理由を説明してくれました。ボイラーの勉強すると、誰しもなぜ?と思います。私だけかな??
普通、蛇口等のコックの向きは、閉じるときは「管と直角向き」だと思いますが、ボイラーの場合は「管と水平向き」なのですね、、
若い講師の方は、今はバルブで閉める機械が増えているで、その理由について知らなかったと仰っていましたが、この高齢の講師の方は、納得いく理由を説明してくれました。
ざっくりいうと、「重力の力で安定させるため」だそうです。
コックが管と垂直の時に水を閉じる場合には、重力で下にコックが下がる力が働きます(下がるとコックが開いて水が漏れる)。
コックが水平の状態(下向きの状態)を、水が閉じる状態にすると重力でコックが安定します。(重力に逆らってコックは垂直方向に上がったりはしない)
なので、ボイラーでは、閉じているコックの状態を「管と水平」にしているのだそうです。なるほど!!
すみません、余談でした。。でもテキストにも説明が載っていなかったので、読んで頂いた方のためにも書いておきたかったのです(笑)。
二級ボイラー技士試験の受験申込み・勉強方法
受験申込み方法
インターネットでの申し込みはできず、申込は郵送か窓口持参での申し込みになります。ただ、現地持参は非常に手間がかかる(関東安全衛生技術センターは、ほんとに遠いです、、)ので、郵送が基本です。
受付は試験日の2ヵ月前から可能で、受付の締切は、試験日の14日前の消印までとなります。なお、試験料は6,800円です。
なお、受験申込書は以下に置いてあります。なかなか入手が難しい感じです。近くに以下のいずれかがあるかどうか確認してみてください。
念のため事前に電話で確認した方が良いと思います。近くで入手できなければ、安全衛生技術センターに郵送で請求すれば大丈夫です。
・安全衛生技術センター(郵送で請求できます。)
安全衛生技術センターのHPを見る。
・各県の労働基準協会連合会
・各地の労働基準監督署
・日本ボイラー協会の支部
・日本クレーン協会の支部
・日立、住友建機、コベルコ、コマツ等の重機系の教習所
私は、近くに労働基準監督署がありましたので、そこで入手しました。普段行かない(というか行ったこともない)ので緊張しましたが、入り口に「ご自由にお取りください」と大量に置いてありましたので、もらってさっさと帰りました(笑)。
勉強時間
勉強期間はだいたい、2ヵ月位だったと思います。合計で40時間位ですかね。平日と週末の土日にやりました。
ボイラー試験は、知識がなかったので、最初はテキストを大まかに、ざっと読む感じで勉強を始めました。細かい点はスルーです。正直なところ実物を見たことがないので、とっつきにくい感じはありました。
ただ、基本的には熱で水を沸騰させて、蒸気を発生させ、「暖房」や「発電」等の熱源として活用するという、ある意味身近なものですので、読んでいるうちに頭になじむようになります。
覚えることもそれほど細かくはありません。むしろ危険物乙4の方が、機械的に覚える感じだったので苦痛でした。
また、受験時に設備系の資格として、第二種電気工事士の資格を持っていましたが、ボイラー試験で直接的に役に立ったということはありませんでした。
学習方法
基本的には、協会の過去問題集をひたすら繰り返せば、合格できます。これは、1級ボイラー試験でもほぼ同様です。
ただ、2級は、初学者の方が多いと思いますので、テキストをざっと読んで、全体イメージをつかみ、もう1回テキストをゆっくり読んだあと、過去問題集を繰り返す感じです。使用したテキスト問題集は以下の通りです。
二級ボイラー技士試験で使用したテキスト
一発合格! これならわかる 2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集 第2版
これは、非常に良い本です。分かり易いですし、章ごとに確認問題があるので理解度の確認もできます。ただ、これだけでは、ほぼ確実に落ちます(笑)。
二級ボイラー技士試験で使用した問題集
この問題集は合格には必須です。最新ものを購入して全部間違えずに解けるまで繰り返してください。
テキストを読んだあとに、初めて問題集を解くと、何これ?という感じで、挫折感を味わうと思いますが、大丈夫です。3回やるとほぼ完ぺきになると思います。パターンがわかってきます。
また、この問題集の良いところは、解答が別冊になっていて解きながらすぐに回答を見れることです。問題を解いて、解答を見るためにまたページをめくるといった方法は手間がかかり面倒です。そして、効率が悪いです。
ボイラー試験は過去の問題が良く出題されますので、この問題集をできるだけ繰り返すことが合格の秘訣です。なので、早く回転させることができるものが良いです。
なお、テキストや問題集を少し安く購入したい場合には、Amazonだけでなくメルカリでも探して比較することも良いと思います。
メルカリのアプリは以下からダウンロードできます。書籍購入で10回位取引をしていますが、いまのところトラブル等はありません。
メルカリを使う際の注意点としては、①評価の高い方から購入すること、②送料は先方負担にすること、ですね。送料は着払いにすると、決済後に想定外の費用が発生するかもしれないので要注意です。
なお、新規会員登録の時に私の招待コード「JYTYRU」を入力して頂くと、特典として500円分のメルカリポイントが付与されるので少しお得です。
さらに時期によっては、別のクーポンも追加されます。2020年12月25日までだと、ローソンのカフェラテ(M)ホット無料クーポンがもらえますね。
注意点ですが、招待コードはPC等のブラウザ版のメルカリでは使用できません。招待コードを使われる際には、スマホアプリから新規登録してください。
なお、新規登録の時に招待コードを入力する画面は以下です。招待コードを入力せずに新規会員登録するとポイント等は付与されず、やり直しもできないのでご注意ください。
受験本番での留意点
関東の方は、ほとんどが千葉県市原市にある関東安全衛生技術センターでの試験になると思います。
これが結構遠いのですよ、、しかも最寄りの駅の五井駅から会場まではとても歩けません。。(ただ、当日は臨時のバスや乗合タクシーがあります。バスは片道360円。五井駅から会場まで約20分位かかります。)
なので、当然ですが朝寝坊をしないように気を付けてください。バスに乗り遅れると悲惨なことになると思います。
まあ、タクシーはぎりぎりまであるとは思いますし、タクシーの運転手の方々も、試験当日は受験生を意識している感じで、駅前のターミナルで待機しています(笑)。
なお、試験会場は結構広い部屋です。一人ひとりに席がありますので窮屈な感じはありません。
ただ、机や椅子は小学校、中学校のときに使った、あの固い木とパイプのものですね。少し痛いかも。。なお、試験時間は3時間ですが、十分に勉強していけば1時間位で解答は終わると思います。
帰りのバスも、それを想定した時間で何本か用意されています(笑)。早めに帰宅できるよう頑張ってください。
補足事項
受験理由
私は、いずれ地元に戻ってのんびり仕事をしたいと思っていますので、設備系の資格を学習しようと思いました。
また、会社でも総務部の人で設備系(電気、消防)の資格を持っている人がいて、主流ではないけど、できる人が少なくて、意外に重宝されていたのを見たのも理由の一つです。
そして、最初は最も需要がありそうで、どこでも仕事ができそうな電気工事士の資格をめざして勉強を開始しました。まあ、地元の土地で太陽光パネルを自分で設置してみたいという妄想もありましたが(笑)。
その際に、設備系の国家資格はいくつか主要なものがあり、まとめて取得した方が良いということを聞きました。
当初聞いたときは、ビル管理4点セット資格(電気工事士、ボイラー、冷凍機械、危険物取扱者乙4)だったと思いますが、最近ですと、5点(これらに、消防設備士を加えたもの)ですかね。
そして、勉強を始めて、第二種電気工事士に合格し、今回2級ボイラー技士に無事に合格できた次第です。
合格証
2級ボイラー技士は試験に合格すると通知書が届きますが、申請するとカード型の免許証が発行されます。以下の画像のものですね。
試験を終えて
2級ボイラー技士試験にも合格できてほっとしています。なぜか、、それは受験場所の関東安全衛星技術センターの場所が、非常に遠いからです!!
心の底から思っているのですが、あそこにもう一度同じ試験を受験しに行く気力はありません。。なので、受験される方は、一回で合格できるよう十分に準備して試験を受けてください。
とりあえず、ビル管理4点セット資格で、取得していないのは、第三種冷凍機械、危険物乙4の2つになります。
とくに、危険物乙4は、ボイラー試験とも親和性がある(学習内容に重なる部分があることや、仕事でも両方保有していることが望ましい)ようなので、今後挑戦してみたいと思います。
あとは、上位資格の第一種電気工事士、1級ボイラー技士ですかね。これからも、いろいろ挑戦してみたいと思います。
本記事では、2級ボイラー技士試験の試験、難易度、学習方法等にについて書きました。読んで頂いてありがとうございました。
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